
新学年が始まり、本格的な受験勉強をスタートさせた皆さんにとって、最初の大きな節目となるのが、河合塾が主催する「第1回全統模試」です。
例年、共通テスト模試は5月、記述模試は5月下旬から6月にかけて実施されます。
この模試は、全国規模の受験者の中での自身の学力的な現在地を把握するための重要な指標です。しかし、その一方で、結果の数字だけに一喜一憂し、その後の学習方針を見誤ってしまうケースも少なくありません。
早慶やMARCH合格のため、現時点でどの程度の偏差値を目指すべきか?
共通テスト模試と記述模試、どちらを優先すべきか?
目標偏差値に届かなかった場合、どのように学習計画を修正すべきか?
そこで今回は、
【早慶・MARCH志望必見!】第一回全統模試で取るべき偏差値基準と今後の対策を教えます
というテーマで、全統模試の見方について解説します!
この結果を正しく活用し、志望校合格に向けた着実な一歩を踏み出すための指針として、ぜひご活用ください。

まず検討すべきは、「共通テスト模試」と「記述模試」のどちらを受験するかです。志望する大学の入試形式によって、対策の優先順位は異なります。以下に、大学群ごとの推奨される模試形式を解説します。
共通テストのスコアが合否に大きく影響する大学・学部が対象です。
大学名 | 主な学部・方式 | 推奨理由 |
|---|---|---|
早稲田大学 | 政治経済学部、人間科学部など | 共通テストと大学独自試験の合計点で評価されるため、早期の共テ対策が必須です。 |
青山学院大学 | 全学部日程など | 多くの学部で共通テストの比重が高く、ここで高得点を取ることが合格の前提条件となります。 |
立教大学 | 全学部 | 英語外部試験のスコア利用が主流ですが、共通テストのスコアも利用可能です。国語や社会の形式も共通テストと親和性が高いため、対策が無駄になりません。 |
法政大学 | 全学部 | 英語で高い情報処理速度が求められるなど、共通テスト形式の演習が活きる出題傾向にあります。 |
大学独自の詳細な知識や、思考力・記述力を問う問題への対策が重要となる大学です。
大学名 | 主な学部・方式 | 推奨理由 |
|---|---|---|
慶應義塾大学 | 全学部 | 小論文をはじめ、各科目で深い知識と論理的な説明能力が問われるため、記述式の演習が不可欠です。 |
早稲田大学 | 教育学部、文学部、商学部など | 共通テストを併用しない多くの学部では、大学独自の論述問題など、高度な記述力が求められます。 |
明治大学 | 全学部 | 用語記述はもちろん、学部によっては正誤問題の理由を記述させるなど、思考力を問う問題への対策として有効です。 |
早慶とMARCHを併願するなど、どちらの形式も必要になる受験生も多いでしょう。もしどちらか一方に絞る必要がある場合は、「全統記述模試」の受験をおすすめします。 記述力は思考力を養い、マーク式問題にも応用できる学力の土台となるからです。
もちろん、学習計画に余裕があれば、両方を受験して多角的に学力を分析することが最も理想的です。
次に、具体的な目標偏差値について解説します。ここで示す数値は、あくまで現時点での目安であり、今後の学習計画を立てる上での参考としてください。
理想ライン:3教科 偏差値65
目安ライン:3教科 偏差値55
偏差値65を超えている場合、学習は順調に進んでいると言えます。現在の学習法を継続し、さらに盤石なものにしていきましょう。一方、偏差値55は、本格的な逆転合格を目指す上での一つの目安となります。この数値を下回っている場合は、学習計画の根本的な見直しが必要です。
理想ライン:3教科 偏差値60
目安ライン:3教科 偏差値48
偏差値60に到達していれば、MARCH合格は射程圏内です。学習の進捗次第では、早慶への挑戦も検討できるでしょう。そして、目安としたいのが偏差値48です。このラインは、何か一つでも得意科目があれば到達可能な数値であり、今後の伸びしろを期待できる最低限のラインと捉えることができます。
春の模試の結果を見て、落ち込む必要はありません。特に現役生は、部活動や学校行事が一段落する夏以降に成績が大きく伸びる傾向にあります。また、全統模試は既卒生(浪人生)も多く受験するため、現役生にとっては偏差値が出にくいという側面もあります。
重要なのは、判定や偏差値の数字そのものではなく、「どの分野の理解が不足しているか」を正確に分析することです。偏差値はあくまで相対的な位置を示す指標に過ぎません。今回の結果を冷静に受け止め、夏休みに向けて克服すべき課題を明確化するための材料として活用しましょう。
もし今回の模試で目標に届かなかったとしても、挽回のチャンスは十分にあります。逆転合格を果たす生徒に共通する、2つの基本的な学習戦略をご紹介します。
第一に、学習時間の絶対量を確保することが不可欠です。現時点で目標に届いていない場合、ライバルとの差を埋めるためには、まずは学習量で追いつき、追い越す必要があります。
ただし、単に長時間机に向かうだけでは意味がありません。「今日はどの単元を完璧にするのか」といった明確な目標を設定し、集中して取り組むことで、学習の質を高めていくことが重要です。
第二に、焦って応用問題に手を出すのではなく、徹底的に基礎を固めることです。春の模試で偏差値が50台前半、あるいはそれ以下の場合、その原因のほとんどは基礎学力の不足にあります。
英単語、英文法、古文文法といった知識の定着
数学の教科書レベルの例題や基本問題の反復演習
社会や理科の用語の正確な暗記
一見地味に思えるこれらの学習こそが、秋以降の成績向上のための強固な土台となります。「急がば回れ」の精神で、自分のレベルに合った教材を完璧に仕上げることに集中してください。
今回の内容を改めて整理します。
模試選択:志望校の入試形式に合わせるのが基本。迷う場合は「記述模試」を優先。
目標偏差値:あくまで目安。早慶志望なら65(最低55)、MARCH志望なら60(最低48)を指針に。
結果の活用:判定に一喜一憂せず、弱点分野の分析に徹する。特に現役生は今後の伸びしろが大きい。
学習戦略:十分な学習時間を確保し、焦らず基礎固めに専念することが逆転への鍵。
第1回全統模試は、長い受験勉強における現在地を確認するための一つのイベントに過ぎません。大切なのは、その結果から得られた課題を真摯に受け止め、具体的な行動計画へと落とし込むことです。
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